カテゴリー: 上伊那医療生協組合員センター

地域の健康づくりの様子をお伝えします♪

地域の健康づくりにも当法人のリハビリスタッフが多く活躍しております!

ここ最近は、班会や地域の健康づくり活動が大変活発になり、「より専門的な話を聞きたい!」と、職員の要請も多くありがたい限りです。

一部の活動を紹介していきます!!

① 辰野町秋まつりボランティアセンター 小田切みのりさん(病院・作業療法士)

20名ほどのご参加があり、認知症予防・健康づくりの体操を実施しました!

② 箕輪町松島 百縁カフェ 浅川佳澄さん(病院デイケア・作業療法士)

毎月行っている松島百縁カフェですが、今回も認知症予防に関する体操を実施しました!

③ 第4回上伊那健康づくりセミナー

約半年に1回実施しているこちらのセミナーですが、今回は元生協病院職員で、現在きみづか整形外科所属の渋谷佳樹さん(理学療法士)を招き、ご講演いただきました!

④ 生協病院健康まつり

約4年ぶり開催の健康まつりですが、医療講演に元生協病院職員で、膝のエキスパート、加納拓馬氏(元生協病院職員・理学療法士)をお招きして開催しました!

⑤ 上伊那退職教職員の会 中村一希さん・倉田学さん(病院・理学療法士)

「冬に向けて必要な体作り」をテーマに、当院の理学療法士を派遣して実施しました!ただ講演を聴くだけでなく、クイズ形式にして体験してもらうよう工夫されました!

⑥ 伊那市中学生キャリアフェス2023 有賀康大さん(組合員センター・作業療法士)

伊那市の全中学2年生を対象とした、「伊那市中学生キャリアフェス2023」に、上伊那医療生協としてブースを出展しました!看護や介護、リハビリなど当法人の強みを生かしたブースに大勢の皆さんが寄ってくれました!

 

 

健康は地域のコミュニティから!班会講師をしてきました。

上伊那医療生活協同組合では、現在 組織活動強化月間中です。

ペア支部である辰野支部で行われている班会に、講師として作業療法士の松澤が参加してきました。

こちらの班会は、とてもお元気な奥様方が多く、「スクエアステップ」「バランスボール」をとても活気ある雰囲気でを行われていました。私もやらせていただきましたが、これがとても難しい!😂

私は今回「認知症予防について」の講義と、認知症予防体操を行わせていただきました。皆さん熱心に聞いてくださり、質問も多くいただきました。       特に、”難聴”は認知機能低下が起こりはじめる大きな要因となること。脳は使おうとしないとどんどんサボってしまう臓器であることは、「どきっとした」とおっしゃられていました。

認知症予防体操では、コグニサイズ シナプソロジー  を行い、頭と体を使いながらたくさん笑おう!を体現してくださる大盛り上がりでした😊🙌

国・県の名前を言いながら、お手玉キャッチボール 🖐

投げる人が 「国」or「県」 と言って、受け取る人が 「日本」「長野県」と言いながら受け取ります。                            咄嗟に出てこないのがまた面白いし、頭の運動になります!↓

たくさん笑ってお話をしたり、他者とのコミュニティの場に出ていくこと。これは、フレイル予防だけでなく、認知症予防にとても効果的です。

笑ったら体が熱くなってきた!これは孫とも出来そうだね!                  こんなのは初めてだ! 来てくれてよかった!とうれしいお言葉もいただきました。

今回、班会に参加させていただき改めて、地域の方々のコミュニティが健康増進に繋がっていること、生協の組織は組合員さんや地域の方々に支えられていることを感じました。未熟ではありますが、このような形で地域の方々の健康増進のお手伝いをさせていただき良い機会になりました。

 

上伊那生協病院 回復期リハビリテーション課 作業療法士 松澤きらら

地域住民向け健康づくりセミナーが開催されました!

「上伊那健康チャレンジセミナー」

10月29日(土)に、JA上伊那3階フラワーホールにて、地域住民向けの健康づくりセミナー「上伊那健康チャレンジセミナー」が開催されました。

 

例年、8月から11月の間に「信州まるごと健康チャレンジ(主催:長野県協同組合連絡会)」が実施され、医療生協では組合員の皆さんにパンフレットを配布して健康づくりを促進してきました。

 

そんな健康チャレンジの期間中に、上伊那でも何か健康づくりに関する活動を行おうという声をあげ、健康づくり委員会主催で、上伊那版健康チャレンジ「上伊那健康チャレンジセミナー」を開催する運びとなりました。

 

第一部では、地域の組合員で健康づくりを意欲的に行っている方からの実践報告を行っていただきました。継続する大切さ、途中で挫折しても何とかやりきる工夫など、大変貴重なお話が聞けました。

 

第二部では、「膝の痛み・予防 膝の知識とエクササイズ」と題し、理学療法士の加納拓馬氏をお呼びし開催しました。加納氏は、上伊那生協病院で理学療法士としてのキャリアをスタートさせ、現在は埼玉県で活動しています。膝に関する研究も行っており、講演では一般向けにも分かりやすくお話していただき、後半では痛みに応じたエクササイズを参加者の皆さんと一緒に行いました。

 

 

「実践を通じて有意義な講演でした。一人ひとり、痛みの違いに応じたストレッチを知ることが出来て嬉しかったです。」

 

 

「とても楽しく時間を忘れてお話を聞かせていただきました。今はどこも痛くありませんが、将来の為に、今日教えていただいたストレッチを毎日寝る前にやっていこうと思います。」

 

 

「簡単なストレッチでもなかなか自分でやっていなかったので、これを機会に家でもやってみようと思います。」

 

参加者の皆さんからは、大変満足で有意義な時間が過ごせたと多くの方から感想をいただきました。

 

コロナ禍で失われた、健康に大切な「人が動くきっかけづくり」のため、今回のようなセミナーを今後も実施していき、地域住民の健康づくりに関わっていきたいと思います。

 

上伊那医療生協 組合員センター 作業療法士 有賀康大

信濃毎日新聞に掲載されました!

2022年5月12日付 信濃毎日新聞朝刊に作業療法としての取り組みが一部掲載されました。

まずは、以前にこちらのブログでも掲載させていただきました記事をご覧いただければと思います。

自らの生い立ちを後世に残す – 上伊那生協病院リハブログ (kamiina-mcoop.com)

この度、ご家族様の熱心な関わりで出来た「ききょう」という冊子の紹介がされ、その中で、リハビリ(作業療法)としての取り組みも一部記載いただいております。

以前より身近に感じられるようになった「戦争」について、実体験と当時の挿絵や資料写真も盛り込んであり、戦争経験したことがない我々にも非常にわかりやすい冊子となっています。

当法人内での研修にも活用予定など、若い世代にも知ってもらうきっかけになれば幸いです。

上伊那医療生協 組員センター 作業療法士 有賀康大

 

コロナフレイルには要注意!

「フレイル」…???

皆さんは「フレイル」という言葉はご存知でしょうか?

介護が必要となる一歩手前のことで、「か弱さ」といった表現をすることもあります。

このフレイルは、新型コロナウイルスが流行する前から懸念されておりました。しかし、コロナ禍の長期化により、今では多くの高齢者がコロナフレイル予備軍とされており、身体機能や認知機能低下が囁かれいます。

実際、2020年と2015年のフレイル状態の方を調べた研究では、2020年の1年間に約16%の人がフレイル状態になったと言われています。一方、2015年の調査では、約11%の人がフレイル状態になったと言われています。

つまり、この5年間で、1.5倍へとフレイル状態の人が増えたことになります。

この背景にはやはり、コロナ禍という行動制限による運動不足や社会参加不足が挙げられ、今なお喫緊の課題となっています。

フレイル予防を行うためには?

では、フレイル予防を行うためには何に注意する必要があるのでしょうか。コロナ禍に関わらずフレイル予防には、運動・栄養・社会参加の大きく3つの要素があると言われています。

①運動

冒頭にも申し上げた通り、コロナ禍により、体の機能が衰えたという方は多くいらっしゃいます。

東京大学高齢社会総合研究機関の調べでは、高齢女性に対して調査を行った結果、握力低下が全体の半数あまりに対して、腹筋や背筋などの体幹の筋量が低下した方の割合は全体の8割に上っていると言われています。

東京大学 高齢社会総合研究機構 (u-tokyo.ac.jp)

長期化している行動制限はなかなかおさまらないため、家でも外でも一人でも出来る運動をすることが、フレイル予防の第一歩です。

運動の指標として、ストレッチや体操を1日10分程度、散歩やウォーキングを1日20分程度行うがよいとされています。

そこで、自宅でもインターネット環境があれば出来る運動のご紹介をさせていただきます。以下をクリックしていただき、ぜひ動画を見ながら運動を行ってみて下さい!

【座って10分運動】【スワデキシリーズ第6弾!】座ってできる全身運動! – YouTube

②栄養

続いて、栄養についてですが、基本的にはバランスの取れた食事を1日2回以上摂ることが重要だとされています。

バランスの取れた食事というのが難しいという可能性もありますが、1日を通してうまく補っていければとよいのではないかと思います。

例えば、1回のお肉や脂質、炭水化物などの偏った食事が重なった場合、2回目・3回目の食事では、野菜を多めにとるなどの調整を図るといった具合です。

栄養素でいえば、運動の有無に関わらずタンパク質を十分に摂ることが必要です。タンパク質は、筋肉を作る効果が期待出来ますので、運動と併せて摂取するようにしましょう。

忙しい場合には、プロテインのようなサプリメントも活用するとよいと思います。

③社会参加

最後に、社会参加になりますが、「フレイルの入り口は社会参加の欠如」と言われるほど、周りの人とのつながりは重要となっています。

コロナ禍による制限で、友人や知人との交流が乏しくなった方も少なくないのでは無いでしょうか。周囲との友人や知人との交流がなくなると、気持ちも落ち込み、生活範囲が狭まります。そうすると、体の機能も衰えてくるなど、負の循環となりやすくなってしまいます。

以上のことから、コロナ禍という中ではありますが、いろんな形での社会参加をお勧めします。

特に、コロナ禍では初期の段階から3蜜(密閉・密集・密接)を避けましょうという動きがあります。感染状況にもよりますが、落ち着いている場合には対面式を行う、感染拡大や可能性が否定できない場合には、インターネット環境を活用しながらオンラインで交流するなどのハイブリッド方式とするなど、工夫の余地があると思われます。

「リモート」

「オンライン」

「インターネット」

種々の言葉アレルギーで、聞いただけ避けてしまう人もいるかと思います。しかし、ご家族や知人・友人と協力し合うなど、ぜひこの機会に触れてみてはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただきありがとうございました。

(上伊那医療生活組合員センター 作業療法士 有賀康大)

自らの生い立ちを後世に残す

療養病棟では緩やかながら回復につながり、生活の場に戻られる方もいますが、多くの方は病院生活が長期化しています。

そんな中、リハビリテーションでは何をしたら良いのかを考える機会が少なくないです。特に、寝たきりの患者さんとの関わりでは、関節が硬くならないような機能維持、車椅子への移乗で出来るだけ体を起こし、心肺機能の維持向上や座る練習へ移行するなどを行いますが、年単位での関わりでは漫然としてしまう事があります。

 

そんな時、私はAさんと出会い、口述筆記という関わりを通して、自身の戦争体験を後世に残せるような本の執筆へと至りました。

 

私がAさんと出会ったのは、約4年半前。

 

出会った当時は、酸素チューブをつけ、点滴栄養、食事も口から食べられない状態で、寝たきりでした。

 

全身の倦怠感も強く、会話も長時間は難しい様子でした。

 

そこから、懸命なリハビリを行い、少しずつ回復へと向かって行きました。

 

食事は1食のみ口から食べられるようにはなりましたが、全身の筋力低下が強く、なかなか今までのように起きて過ごしたり、歩くことは難しい状態でした。

 

Aさんは90歳を超えており、超高齢者。

 

回復はしてきたとは言うものの、早くあっちへ行きたいと話す事も少なくなかったです。

 

そんなAさんは、ほとんど寝たきり状態ではありましたが、記憶は非常に鮮明で、今での生活の事や家族の事をはっきりとした言葉で話してくれました。

 

その中でAさんは、満蒙開拓団の一員として満洲に渡って過ごした日々のことを昨日の事かのように話してくれました。

 

「これはしっかり文章に残して残しましょう!」

 

そんな提案をした所、最初は渋々でしたが、徐々に一緒に行う事が出来ました。

 

口述筆記という形で、Aさんには当時のことをとにかく話してもらい、それをセラピストが筆記。そして、それをさらにパソコンへ打ち込み、Aさんのもとへ。

 

「ここはこういう事じゃなくて…」

 

修正しては確認、修正しては確認を繰り返しました。

 

生まれてから、小学生で満州へいき、日本へ帰ってきた約4年間の生活の日々を形に残すという事ができました。

 

それから、Aさんのご家族も熱心に動いて下さり、写真のような、1冊の本にする事が出来ました。

 

作業療法士として、患者さんと何が出来るかを考えると非常に悩ましい維持期リハビリですが、今回のような口述筆記は、特に超高齢者の場合、家族や若い世代へ歴史を残せる貴重な作業であると感じました。

 

 

文章はAさんと作業療法士が一緒に書き、絵は当時の情景が浮かぶようにご家族様が描いてくれました。個人情報でここでは出せませんが、当時の「引揚證明書」も載せてくれました。

 

※掲載に関して、本人ならびにご家族様へ承諾を得ています。

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