装うことをあきらめないで

「日本人の民族衣装である着物を、身体に障がいがあっても着てほしい」

 

そういった思いから上伊那生協病院回復期リハビリテーション課の埋橋PTが

出張着物着付け師・認証福祉車いす着付け師養成講座を修了しました!!

 

患者様、利用者様が記念の日に着物を着ることができたら

お祭りなどに本格的な浴衣の着付けを経験させてあげたい

ご自宅や療養先にボランティアで着付けに伺います!

 

ご家族様の訪問着 留袖 振袖 袴 浴衣、職員さんの着付けも可能です。

ステキなお写真撮りましょう!

お気軽にお声掛けください。

 

お問い合わせ先:上伊那生協病院 回復期リハビリ課 PT埋橋

リハビリ室 ℡ 0265(79)1731(17時以降に電話対応可能)

 

2024年度リハビリ技師部会採用試験日のお知らせ

当法人:リハビリ技師部会では2024年度採用のPT・OT・STを募集しています。

採用試験日が決定致しましたので、下記ご確認いただければ幸いです。

 

募集人員

①理学療法士(PT):若干名(新卒/既卒)

②作業療法士(OT):若干名(新卒/既卒)

③言語聴覚士(ST):若干名(新卒/既卒)

就職説明は、随時実施しております。まずはお電話にてお問合せください。

 

以下、採用試験詳細についてとなりますので、ご確認の程お願い申し上げます。

※ 就職試験を受ける場合は、電話でご連絡の上、当院ホームページ(http://seikyohospital.kamiina-mcoop.com)より履歴書をダウンロードいただき、履歴書と成績証明書の送付を事前にお願いします。

・採用試験日時: 2023年9月30日(土)

AM9:00-11:30

 

・採用試験会場: 上伊那生協病院(三澤ビル)

・採用試験内容: 筆記試験(一般問題・専門問題)、面接試験

・採用人数:理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST):若干名

・勤務予定地:上伊那生協病院、老健はびろの里、ケアセンターいな、ケアセン ターいいじま、他

・採用試験受験方法:まずは下記連絡先までお電話にてお願い致します。

 

※作業療法士(パート/正規職員)の求人は随時実施しておりますので興味がある方はご連絡ください。

 

上伊那医療生活協同組合 上伊那生協病院

リハビリ技士部会 人事担当 宮沢(PT)・橋場(OT)・春日(ST)

電話:0265-79-1731(上伊那生協病院リハビリテーション室)

外部講師による学習会

5.26 外部講師による学習会が開催されました。

井上先生 講演会チラシ

講師は信州大学 名誉教授・特任教授 農学博士 井上直人先生です。

先生は、郷土料理の研究や日本食のルーツなど、幅広い分野でご活躍されており、その活躍は新聞やメディアでも多く取り上げられている方です。

講演会のきっかけは、ご本人様の入院でしたが、徹底的な自主トレの管理により驚異的なスピードで回復され、当院ではほぼ運転評価が目的であったため、入院期間はほんの数日でしたが、濃厚すぎる先生のお話を担当間だけの思い出にとどめておくことはもったいなく思い、ぜひ、講師としてお招きし、学習会を行ってほしいとお伝えしたところ、対面での学習会が実現した次第になります。

学習会のテーマは、「回復期患者様が覚醒される食」です。業務後に関わらず、回復期リハ病棟のリハスタッフだけでなく、他部署の参加もあり、50名を超える参加がありました。

覚醒される食…

栄養面だけでなく、民俗学の視点での色の意味から考えられた配色、なぜ日本人がネバネバやモチモチを好むのかなど、食の持つ「意味」について非常に考えさせられる機会でした。中でも、地元の郷土料理である五平餅について、半ごろし(米をすりつぶす)の調理工程が金気剋殺によって木気迎行(植物の繁栄=豊作祈願)を祈っていることを意味していることは大変、目からウロコの情報でした。

 

また、先生は病院食は、栄養面が重要視されて、情報面が疎かになってしまっている問題にも触れ、どのようにしたら、食の持つ情報を発揮できるかなど、お金をかけないでできる食の情報を伝える方法や工夫点などをご教授いただき、非常に活きた内容が満載でした。

 

普段、食事(栄養)についても治療手段として位置づけて捉えている医療スタッフにとって、とても斬新な切り口な内容だったので、学習会終了後には、講師をしてくださった先生に、内容について、より深く意見を求めるスタッフや感謝の気持ちを伝えるスタッフで行列ができていました。

 

今回の経験を通じて、学習企画として日々、どういった内容のものが興味を持ってもらえるのか、臨床に活きるのかなどを悩みながら企画していますが、入院というエピソードを新たな交流のきっかけに、大きく展開できた学習会でした。改めて地域の方々とのつながりを実践できた貴重な経験でした。

 

上伊那生協病院

回復期リハビリテーション課、言語聴覚課

小林和宏、春日智美

2024年度新規採用:PT/OT/ST募集について

当法人:リハビリ技師部会では2024年度採用のPT・OT・STを募集しています。

 

募集人員

①理学療法士(PT):若干名(新卒/既卒)

②作業療法士(OT):若干名(新卒/既卒)

③言語聴覚士(ST):若干名(新卒/既卒)

就職説明は、随時実施しております。まずはお電話にてお問合せください。

 

以下、採用試験詳細についてとなりますので、ご確認の程お願い申し上げます。

※ 就職試験を受ける場合は、電話でご連絡の上、当院ホームページ(http://seikyohospital.kamiina-mcoop.com)より履歴書をダウンロードいただき、履歴書と成績証明書の送付を事前にお願いします。

・採用試験日時: 2023年9月末

・採用試験会場: 上伊那生協病院(三澤ビル)

・採用試験内容: 筆記試験(一般問題・専門問題)、面接試験

・採用人数:理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST):若干名

・勤務予定地:上伊那生協病院、老健はびろの里、ケアセンターいな、ケアセン ターいいじま、他

・採用試験受験方法:まずは下記連絡先までお電話にてお願い致します。

 

※作業療法士(パート/正規職員)の求人は随時実施しておりますので興味がある方はご連絡ください。

 

上伊那医療生活協同組合 上伊那生協病院

リハビリ技士部会 人事担当 宮沢(PT)・橋場(OT)・春日(ST)

電話:0265-79-1731(上伊那生協病院リハビリテーション室)

座って出来るドライビングストレッチ

ドライビングストレッチという言葉を聞いたことがありますでしょうか。

 

JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は、一般社団法人日本作業療法士協会の協力のもと、「座ってできるドライビングストレッチ」を制作しました。

「座ってできるドライビングストレッチ」とは、運転中の動作がスムーズにできるように肩や首、背骨を柔らかくする体操です。
長く楽しく安全運転を続けられるよう、日々、体のメンテナンスとして無理のない範囲で体操を継続していきましょう!

(座って出来るドライビングストレッチ)

 

長く楽しく安全運転が出来るようにと考案されたストレッチで、特に運転時に必要な体の動きがスムーズにできるように構成されています。

 

この体操は、日本作業療法士協会が協力しておりますが、以前のブログ記事にもあるように、ドライビングシミュレーターなどを用いて、当院でも運転支援として作業療法士が関わるケースは少なくないです。

 

作業療法士は日常生活動作を支援する専門家であると共に、運転などの応用的な動作を分析し、治療・指導・援助をおこなう専門家でもあります。

 

これから大型連休などで遠くに出かける方もいると思います。そこで、日々の通勤時や長距離運転をする際には、楽しく安全に運転できるように、そして、健康的な身体を維持できるように、休憩時に取り組んでみて下さい!

 

座ってできるドライビングストレッチ | JAF

 

対談:新人OTの奮闘記

 

こんにちは。上伊那生協病院の回復期リハビリテーション課で主任をやっています、作業療法士(以下、OT)の小林です。

早いもので2022年も、残り1か月。今年もなんだかんだコロナの影響で、当院のリハスタッフも行動制限がある中で日々の臨床に悩みながら奮闘する毎日を送っています。

そこで、今回は、リハブログのテイストをちょっとだけ変えて、新人OTの波多野さん(信州大学卒)に対談方式で、いろいろインタビューをしてみたいと思いまーす。

小林:4月に入職して、はや半年が過ぎましたが…仕事には、だいぶ慣れましたか(笑)?率直な感想として、大変だなって思うところはありますか?

 

波多野:学生時代と違って、生活リズムをしっかりしなきゃいけないので、最初はそれが疲れました。朝も早く起きなきゃで、夜も次の日に備えて早く寝るって感じでした。

今はそれが慣れてきて、疲れなくなりました。健康な生活が送れるようになりました(笑)。

 

小林:正直でいいと思います(笑)。普段の仕事はどんなことを行っていますか?

 

波多野:回復期リハ病棟なので、毎日、リハビリに入って、身体機能の介入中心に患者さんに関わっています。あとは、看護師さんや相談員の方などとコミュニケーションをとることを意識していて、OTなので、患者さんの生活の様子を確認しながら、退院に向けて準備・支援を行っています。

あとは、OTの中で、運転チームに所属していて、OTっぽくて楽しくなってきています。そもそも評価内容や訓練についてなにも知らなかったんですけど、やっと内容や流れがわかってきたので、分析できるようになりたいです。

 

小林:OTっぽいって話が出たけど、OTっぽいってなんだろうね。例えば、運転と一言で言っても、いろいろな捉え方ができるよね。仕事や畑に行くための移動手段として捉える人もいれば、ドライブすることで気分転換を図ったりできるなど、その人にとって捉え方も変わって、まさに“作業”って感じで捉えることができるよね。

 

波多野:そうですね。運転って、IADLですもんね。そう言われると、今、担当している運転リハで関わっている患者さんがいるんですが、元々、運転好きな方で、できなくなってしまって、免許を取り上げられてしまうと、QOLが下がってしまうなって思いました。

 

小林:病気があるから、やみくもに運転はダメ!ではなくて、障害を負った方々が、自分の病気のことを理解して、ちゃんと向き合えるように運転支援はしていきたいね。そのためにも、運転に関わるOTは評価結果から障害像の分析を行って、Drとディスカッションをできることが大事にしたいよね。

 

小林:あと、上伊那生協病院の新人教育は、業務時間内に、臨床に出たときに活かせる知識も含め、姿勢や動作分析のような学習的な要素を取り入れた内容を、職種関係なく、新人教育に組み込んでいるけど、どうですか?

 

波多野:新人教育は、業務時間内に保障されているところもあり、教わった内容が、臨床に活かせていると思います。身体のことは難しいと思ったけど、事例を通しての評価の視点なども解説されているなど、それがわかりやすかったです。

あと、指導者の方が年齢の近めな方なので、相談しやすいです。リハの雰囲気も、職種関係なく、混じって仕事をしているスタッフルームなので、先輩にも話しかけやすいと思います。

 

小林:上伊那生協病院のリハビリはどんな特徴があると思いますか?

 

波多野: 教育とかで、職種関係なく、身体機能のことを深める内容だったので、臨床の視点で、まず身体機能を見ようとする視点は強いなって思います。

自分も意識はしてますが、最近は、それだけじゃ足りないと思っています。動作の原因を考えると、身体だけじゃなくて、高次脳や本人の生活歴の影響も感じるときがあります。最近はOTなので、生活もみるけど、表情変化などをみて、いかに笑顔を引き出せるかを大事にしてます。それは、新人でもできることかなって思っています。

 

小林:評価から、個別性を引き出せる介入って大事なことだと思うよ。

そんな波多野さんが、これからチャレンジしてみたいこと、どんなOTを目指したいですか?

 

波多野:どんなOTになりたいかと言われると、患者さんのできないことに目が行きがちになっちゃうんですけど、身体のことも含め、その患者さんの大事にしていることや患者さんの潜在的なものをもっと引き出せるOTになりたいと思います。

そのために、患者さんをいろんな視点で関われるように、いろんな勉強や研修会に参加したいと思います。

 

小林:これって決めない方がいいかもね。今は、いろいろな可能性を考えて、自分が何に興味をもっているか、少しずつ整理できるといいなって思うよ。それで、学んだ知識をみんなで共有して、生協病院のOTを一緒に盛り上げていきましょう。今日はありがとうございましたー。

 

 

当院のOTは、若手スタッフも多く、コロナ禍もありOTをどう盛り上げていくか、主任として悩みながら日々の臨床に明け暮れる毎日です。そんな中、波多野さんのように、OTの奥深さに触れて、これからいろんなことにチャレンジしようと思っている若手スタッフと一緒に働ける今の職場環境は、自分にとって励みになっているなーと感じた瞬間でした。

 

生協病院では、まだまだ、来年度、一緒に働いてくれるOTを募集しております。詳細に関しては、下記のリンク先より確認できますので、ご興味がある方はのぞいてみてください。

2023年度新規スタッフ・リハビリOT・ST採用について

 

長文にお付き合いしていただき、ありがとうございました。

 

上伊那生協病院 回復期リハビリテーション課

主任 OT小林 和宏

地域住民向け健康づくりセミナーが開催されました!

「上伊那健康チャレンジセミナー」

10月29日(土)に、JA上伊那3階フラワーホールにて、地域住民向けの健康づくりセミナー「上伊那健康チャレンジセミナー」が開催されました。

 

例年、8月から11月の間に「信州まるごと健康チャレンジ(主催:長野県協同組合連絡会)」が実施され、医療生協では組合員の皆さんにパンフレットを配布して健康づくりを促進してきました。

 

そんな健康チャレンジの期間中に、上伊那でも何か健康づくりに関する活動を行おうという声をあげ、健康づくり委員会主催で、上伊那版健康チャレンジ「上伊那健康チャレンジセミナー」を開催する運びとなりました。

 

第一部では、地域の組合員で健康づくりを意欲的に行っている方からの実践報告を行っていただきました。継続する大切さ、途中で挫折しても何とかやりきる工夫など、大変貴重なお話が聞けました。

 

第二部では、「膝の痛み・予防 膝の知識とエクササイズ」と題し、理学療法士の加納拓馬氏をお呼びし開催しました。加納氏は、上伊那生協病院で理学療法士としてのキャリアをスタートさせ、現在は埼玉県で活動しています。膝に関する研究も行っており、講演では一般向けにも分かりやすくお話していただき、後半では痛みに応じたエクササイズを参加者の皆さんと一緒に行いました。

 

 

「実践を通じて有意義な講演でした。一人ひとり、痛みの違いに応じたストレッチを知ることが出来て嬉しかったです。」

 

 

「とても楽しく時間を忘れてお話を聞かせていただきました。今はどこも痛くありませんが、将来の為に、今日教えていただいたストレッチを毎日寝る前にやっていこうと思います。」

 

 

「簡単なストレッチでもなかなか自分でやっていなかったので、これを機会に家でもやってみようと思います。」

 

参加者の皆さんからは、大変満足で有意義な時間が過ごせたと多くの方から感想をいただきました。

 

コロナ禍で失われた、健康に大切な「人が動くきっかけづくり」のため、今回のようなセミナーを今後も実施していき、地域住民の健康づくりに関わっていきたいと思います。

 

上伊那医療生協 組合員センター 作業療法士 有賀康大

コロナ禍でのご家族さまとの繋がり

Aさんはご自宅で畑仕事を日課とし、家族に育てた野菜を食べてもらう事を楽しみに畑仕事をされていました。また日々の様子を日記に記し過されてきました。関わらせて頂く中で“日記をかく”“畑をする”“家族と話したい”と想いがあり、その中でも家族に畑の事を教えたいとの想いが強くありました。

リハビリの中で書字練習を始め、辞書を使いながら文章が書けるようになり、多職種と連携してご家族との交換ノートを始めました。交換ノートには野菜づくりのアドバイスなどを書かれていました。

Aさん自身も野菜を作りの想いもあり、多職種でどのように作業を進めていくのか検討し、ベランダでの野菜づくりに挑戦しました。野菜の成長記録もノート記していました。

この夏ピーマンとキャベツを収穫し、ご家族さまに、自宅で食べて頂きました。食べた感想も書かれておりAさんのとても嬉しそうな姿がありました。現在は、二十日大根と人参づくりをしています。

コロナ禍で出来ない事が増えましたが、その中でもできることを模索しご利用者さま、ご家族さまの想いに寄り添った個別ケアを多職種で共有し継続した関わりを続けていきたいと思います。

はびろの里 作業療法士 中野龍美

老健での口腔ケアを考えよう!

9/21(水)に老人保健施設はびろの里で施設協力歯科医院のみらい歯科クリニック 新村弘子先生より口腔ケアについての ご講義をいただきました。

本日の講義では…

・口腔のケアにおける基本的な歯科治療の知識

・誤嚥性肺炎を予防していくためのケアの重要性

・「食べる」を継続するための歯科、嚥下の機能

などをご講義いただきました。はびろブロックの各部署から日中の時間帯ではありましたが、多数のスタッフが参加し熱心に聞き入っている姿が印象的でした。

令和3年の介護報酬改定では「リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養」の一体的な取り組みの推進が提起されました。はびろの里では多職種と連携しながら利用者様が安全に楽しく食べるためのケアを意識して取り組んでいます。私たちリハビリスタッフもこうした口腔機能・口腔ケアの基本的な知識を積み重ねながら利用者様・ご家族様の想いを実現できるお手伝いをしていきたいと考えています。

 

はびろの里 作業療法士 小原貴之

学生さんとの出会い:一期一会

当院では、OT協会が定める作業療法士臨床実習指導施設の認定を受けており、毎年、県内外の養成校から学生の受け入れを行っております。昨今は、コロナ禍の影響で、以前ほど学生の受け入れはできておりませんが、CCS(クリニカルクラークシップ)における、いわゆる参加型の臨床実習の指導体制をとっており、一緒に患者様の評価と治療介入を、治療者目線で行えるように指導を進めていくことを目指しています。ともに臨床を過ごした経験を通して、当院のリハビリの理念や雰囲気に共感していただき、今現在、一緒に働いているスタッフも多くいます。

 

そんな中、今年の夏、7週間の臨床実習を終えた学生さんより、実習を振り返って感想文を作成してくれました。今回の実習を通して、臨床にあたるにあたって、大事な視点を共有できたんだなと思える感想だったので、一部抜粋ではありますが、ご紹介させてください。

※ なお、掲載にあたり、学生本人の了承はいただいております。

 

スムーズにピンポイントで治療を進めていく過程を見学させていただき、実際に自分も同じように行おうとすると全然スムーズにいきませんでした。どのような姿勢でどこを評価し、どこに焦点を当て治療を進めるかをその場で臨機応変に考えなければいけないので、頭が追いつかず、ひとつの動作をみることで精一杯でした。また、身体の動かし方も先生の真似するだけでも思った通りに動かせず、難しく思いました。動作分析は、正常の動作を理解していかなければどこが違うのか見つけることができません。身体を触診してもこれがなんという筋肉か、どういう作用なのかを理解していなければ意味がないということを学びました。筋肉の位置関係など覚えたつもりでしたが、実際に触っている筋がなんの筋かわからなかったので、文字だけで覚えず、画像などで想像しながら勉強を進めていく必要があると感じました。今回の実習で、今まで習ってきた授業の重要性を改めて感じました。国家試験のための勉強方法と臨床のための勉強方法は全く同じではいけないと思いました。

 

最初は座骨を感じるとか、上腕骨頭内での上肢の動かし方とか患者さんの身体の動きを感じとるということが全く分かりませんでしたが、徐々に感じられるようになり、感覚が理解できた時は嬉しかったです。

人の身体は不思議で面白いです。誘導の仕方で簡単に動いたり動かなかったり、正直だと感じました。上肢の介入で下肢が良くなるなど、治療を通して全身の繋がりを実感しました。

 

わたしは信頼される作業療法士になりたいと思っています。信頼されるというのは、対象者とコミュニケーションをとり関係を築くこと、些細な変化に気づくこと、対象者に合った作業療法を行うことなど色々ありますが、信頼されるというのは評価結果(根拠)や治療目的、治療後の変化を言語化し、対象者に分かりやすく伝えることが出来ることだとこの実習を通して思いました。実際にそういったコミュニケーションをとりながら治療介入したときの方が患者さんと通じあっているように感じることができました。また、患者さんの表情も緩み、笑顔も増えると感じました。

(※ 感想文より抜粋し、一部編集あり)

 

実習序盤は、養成校で受けている学習とのギャップを肌で感じて、思うように臨床に参加できなかった学生さんですが、実習後半になるにつれて、「わからないなりに、やってみよう」と治療に参加してくれる姿がみられるようになりました。一緒に治療している中で、患者さんの変化を感じとり、患者さんと一緒に共有できる場面もみられました。休みの日に、ハンドリングの勉強をしていると聞いたときは驚きましたが、「治療=難しい」で立ち止まらず、教科書に載っていないことでも、自分なりになにができるかと考えて行動できていることは大きな経験になっていたのではないかと指導者ながらに感じた所存です。

 

学生との出会いは、まさに一期一会だと思います。かつての自分も、実習でお世話になった患者様や指導者からいただいた言葉は今でも身に染みて覚えています。それだけ、リアルな臨床の現場を肌で感じることで得られる経験は大きく、自分自身とも向き合える貴重な機会でもあると思います。指導者として関わるようになった現在でも、学生一人一人を見極めつつ、どうすればより多くの経験を積んでもらえるかを大事にしながら一緒に臨床に向かうように心掛けております。

 

学生みなさんにお伝えしていることではありますが、また成長した姿で臨床の現場で再会できることを楽しみに、日々の臨床に励みたいと思っています。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

上伊那生協病院 回復期リハビリテーション課

作業療法士 小林 和宏

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