カテゴリー: 上伊那生協病院 リハビリテーション部門 (2ページ / 6ページ)

第21回日本神経理学療法学会学術大会に参加してきました!

9/9-10に神奈川県で開催された、『第21回日本神経理学療法学会学術大会』に、参加してきました。

ポスター発表では、『感覚性の運動失調を呈した症例に対する、足部機能改善から、歩行立脚期の安定を目指した報告』という演題を発表させていただきました。昨今、運動失調に対する効果的な方法として重錘負荷や弾性緊縛帯、Frenkel体操などが挙げられています。その中で、上伊那生協病院の特色である姿勢・動作の分析から患者様の個別的な要因に対する介入を行った報告をさせて頂きました。ディスカッションでは他病院の職員と活発に話し合いを行うことができ、「患者様の個別性を分析し介入を考えていくことが大切ですね」との言葉をいただくこともありました。

また全国各地の病院や施設で行われた研究報告や演題発表、講演を聴講し、日々発展していく神経理学療法の分野を実感するとともに、様々な意見の交換、交流を行うことができました。

今回の学術大会のテーマは「臨床知への歩み-学際性への架け橋-」でした。各療法士が日々向き合っている臨床経験、より良い医療を行われるために進む研究・知識を学術大会という場で共有する重要性を再確認するこができました。改めて、発展する医科学の知識や技術とともに、目の前の、患者様の個別性を大切にする重要さを実感し、今後も上伊那生協病院の特色を生かしながら患者様の支援に取り組んでいきたいと感じました。

来年は福岡県で行われる予定です。当院からもまた新たな報告ができるよう、日々の患者様とのリハビリ・臨床に取り組んでいきたいと思います。

 

上伊那生協病院 回復期リハビリテーション課 理学療法士 田畑遼

装うことをあきらめないで

「日本人の民族衣装である着物を、身体に障がいがあっても着てほしい」

 

そういった思いから上伊那生協病院回復期リハビリテーション課の埋橋PTが

出張着物着付け師・認証福祉車いす着付け師養成講座を修了しました!!

 

患者様、利用者様が記念の日に着物を着ることができたら

お祭りなどに本格的な浴衣の着付けを経験させてあげたい

ご自宅や療養先にボランティアで着付けに伺います!

 

ご家族様の訪問着 留袖 振袖 袴 浴衣、職員さんの着付けも可能です。

ステキなお写真撮りましょう!

お気軽にお声掛けください。

 

お問い合わせ先:上伊那生協病院 回復期リハビリ課 PT埋橋

リハビリ室 ℡ 0265(79)1731(17時以降に電話対応可能)

 

外部講師による学習会

5.26 外部講師による学習会が開催されました。

井上先生 講演会チラシ

講師は信州大学 名誉教授・特任教授 農学博士 井上直人先生です。

先生は、郷土料理の研究や日本食のルーツなど、幅広い分野でご活躍されており、その活躍は新聞やメディアでも多く取り上げられている方です。

講演会のきっかけは、ご本人様の入院でしたが、徹底的な自主トレの管理により驚異的なスピードで回復され、当院ではほぼ運転評価が目的であったため、入院期間はほんの数日でしたが、濃厚すぎる先生のお話を担当間だけの思い出にとどめておくことはもったいなく思い、ぜひ、講師としてお招きし、学習会を行ってほしいとお伝えしたところ、対面での学習会が実現した次第になります。

学習会のテーマは、「回復期患者様が覚醒される食」です。業務後に関わらず、回復期リハ病棟のリハスタッフだけでなく、他部署の参加もあり、50名を超える参加がありました。

覚醒される食…

栄養面だけでなく、民俗学の視点での色の意味から考えられた配色、なぜ日本人がネバネバやモチモチを好むのかなど、食の持つ「意味」について非常に考えさせられる機会でした。中でも、地元の郷土料理である五平餅について、半ごろし(米をすりつぶす)の調理工程が金気剋殺によって木気迎行(植物の繁栄=豊作祈願)を祈っていることを意味していることは大変、目からウロコの情報でした。

 

また、先生は病院食は、栄養面が重要視されて、情報面が疎かになってしまっている問題にも触れ、どのようにしたら、食の持つ情報を発揮できるかなど、お金をかけないでできる食の情報を伝える方法や工夫点などをご教授いただき、非常に活きた内容が満載でした。

 

普段、食事(栄養)についても治療手段として位置づけて捉えている医療スタッフにとって、とても斬新な切り口な内容だったので、学習会終了後には、講師をしてくださった先生に、内容について、より深く意見を求めるスタッフや感謝の気持ちを伝えるスタッフで行列ができていました。

 

今回の経験を通じて、学習企画として日々、どういった内容のものが興味を持ってもらえるのか、臨床に活きるのかなどを悩みながら企画していますが、入院というエピソードを新たな交流のきっかけに、大きく展開できた学習会でした。改めて地域の方々とのつながりを実践できた貴重な経験でした。

 

上伊那生協病院

回復期リハビリテーション課、言語聴覚課

小林和宏、春日智美

対談:新人OTの奮闘記

 

こんにちは。上伊那生協病院の回復期リハビリテーション課で主任をやっています、作業療法士(以下、OT)の小林です。

早いもので2022年も、残り1か月。今年もなんだかんだコロナの影響で、当院のリハスタッフも行動制限がある中で日々の臨床に悩みながら奮闘する毎日を送っています。

そこで、今回は、リハブログのテイストをちょっとだけ変えて、新人OTの波多野さん(信州大学卒)に対談方式で、いろいろインタビューをしてみたいと思いまーす。

小林:4月に入職して、はや半年が過ぎましたが…仕事には、だいぶ慣れましたか(笑)?率直な感想として、大変だなって思うところはありますか?

 

波多野:学生時代と違って、生活リズムをしっかりしなきゃいけないので、最初はそれが疲れました。朝も早く起きなきゃで、夜も次の日に備えて早く寝るって感じでした。

今はそれが慣れてきて、疲れなくなりました。健康な生活が送れるようになりました(笑)。

 

小林:正直でいいと思います(笑)。普段の仕事はどんなことを行っていますか?

 

波多野:回復期リハ病棟なので、毎日、リハビリに入って、身体機能の介入中心に患者さんに関わっています。あとは、看護師さんや相談員の方などとコミュニケーションをとることを意識していて、OTなので、患者さんの生活の様子を確認しながら、退院に向けて準備・支援を行っています。

あとは、OTの中で、運転チームに所属していて、OTっぽくて楽しくなってきています。そもそも評価内容や訓練についてなにも知らなかったんですけど、やっと内容や流れがわかってきたので、分析できるようになりたいです。

 

小林:OTっぽいって話が出たけど、OTっぽいってなんだろうね。例えば、運転と一言で言っても、いろいろな捉え方ができるよね。仕事や畑に行くための移動手段として捉える人もいれば、ドライブすることで気分転換を図ったりできるなど、その人にとって捉え方も変わって、まさに“作業”って感じで捉えることができるよね。

 

波多野:そうですね。運転って、IADLですもんね。そう言われると、今、担当している運転リハで関わっている患者さんがいるんですが、元々、運転好きな方で、できなくなってしまって、免許を取り上げられてしまうと、QOLが下がってしまうなって思いました。

 

小林:病気があるから、やみくもに運転はダメ!ではなくて、障害を負った方々が、自分の病気のことを理解して、ちゃんと向き合えるように運転支援はしていきたいね。そのためにも、運転に関わるOTは評価結果から障害像の分析を行って、Drとディスカッションをできることが大事にしたいよね。

 

小林:あと、上伊那生協病院の新人教育は、業務時間内に、臨床に出たときに活かせる知識も含め、姿勢や動作分析のような学習的な要素を取り入れた内容を、職種関係なく、新人教育に組み込んでいるけど、どうですか?

 

波多野:新人教育は、業務時間内に保障されているところもあり、教わった内容が、臨床に活かせていると思います。身体のことは難しいと思ったけど、事例を通しての評価の視点なども解説されているなど、それがわかりやすかったです。

あと、指導者の方が年齢の近めな方なので、相談しやすいです。リハの雰囲気も、職種関係なく、混じって仕事をしているスタッフルームなので、先輩にも話しかけやすいと思います。

 

小林:上伊那生協病院のリハビリはどんな特徴があると思いますか?

 

波多野: 教育とかで、職種関係なく、身体機能のことを深める内容だったので、臨床の視点で、まず身体機能を見ようとする視点は強いなって思います。

自分も意識はしてますが、最近は、それだけじゃ足りないと思っています。動作の原因を考えると、身体だけじゃなくて、高次脳や本人の生活歴の影響も感じるときがあります。最近はOTなので、生活もみるけど、表情変化などをみて、いかに笑顔を引き出せるかを大事にしてます。それは、新人でもできることかなって思っています。

 

小林:評価から、個別性を引き出せる介入って大事なことだと思うよ。

そんな波多野さんが、これからチャレンジしてみたいこと、どんなOTを目指したいですか?

 

波多野:どんなOTになりたいかと言われると、患者さんのできないことに目が行きがちになっちゃうんですけど、身体のことも含め、その患者さんの大事にしていることや患者さんの潜在的なものをもっと引き出せるOTになりたいと思います。

そのために、患者さんをいろんな視点で関われるように、いろんな勉強や研修会に参加したいと思います。

 

小林:これって決めない方がいいかもね。今は、いろいろな可能性を考えて、自分が何に興味をもっているか、少しずつ整理できるといいなって思うよ。それで、学んだ知識をみんなで共有して、生協病院のOTを一緒に盛り上げていきましょう。今日はありがとうございましたー。

 

 

当院のOTは、若手スタッフも多く、コロナ禍もありOTをどう盛り上げていくか、主任として悩みながら日々の臨床に明け暮れる毎日です。そんな中、波多野さんのように、OTの奥深さに触れて、これからいろんなことにチャレンジしようと思っている若手スタッフと一緒に働ける今の職場環境は、自分にとって励みになっているなーと感じた瞬間でした。

 

生協病院では、まだまだ、来年度、一緒に働いてくれるOTを募集しております。詳細に関しては、下記のリンク先より確認できますので、ご興味がある方はのぞいてみてください。

2023年度新規スタッフ・リハビリOT・ST採用について

 

長文にお付き合いしていただき、ありがとうございました。

 

上伊那生協病院 回復期リハビリテーション課

主任 OT小林 和宏

学生さんとの出会い:一期一会

当院では、OT協会が定める作業療法士臨床実習指導施設の認定を受けており、毎年、県内外の養成校から学生の受け入れを行っております。昨今は、コロナ禍の影響で、以前ほど学生の受け入れはできておりませんが、CCS(クリニカルクラークシップ)における、いわゆる参加型の臨床実習の指導体制をとっており、一緒に患者様の評価と治療介入を、治療者目線で行えるように指導を進めていくことを目指しています。ともに臨床を過ごした経験を通して、当院のリハビリの理念や雰囲気に共感していただき、今現在、一緒に働いているスタッフも多くいます。

 

そんな中、今年の夏、7週間の臨床実習を終えた学生さんより、実習を振り返って感想文を作成してくれました。今回の実習を通して、臨床にあたるにあたって、大事な視点を共有できたんだなと思える感想だったので、一部抜粋ではありますが、ご紹介させてください。

※ なお、掲載にあたり、学生本人の了承はいただいております。

 

スムーズにピンポイントで治療を進めていく過程を見学させていただき、実際に自分も同じように行おうとすると全然スムーズにいきませんでした。どのような姿勢でどこを評価し、どこに焦点を当て治療を進めるかをその場で臨機応変に考えなければいけないので、頭が追いつかず、ひとつの動作をみることで精一杯でした。また、身体の動かし方も先生の真似するだけでも思った通りに動かせず、難しく思いました。動作分析は、正常の動作を理解していかなければどこが違うのか見つけることができません。身体を触診してもこれがなんという筋肉か、どういう作用なのかを理解していなければ意味がないということを学びました。筋肉の位置関係など覚えたつもりでしたが、実際に触っている筋がなんの筋かわからなかったので、文字だけで覚えず、画像などで想像しながら勉強を進めていく必要があると感じました。今回の実習で、今まで習ってきた授業の重要性を改めて感じました。国家試験のための勉強方法と臨床のための勉強方法は全く同じではいけないと思いました。

 

最初は座骨を感じるとか、上腕骨頭内での上肢の動かし方とか患者さんの身体の動きを感じとるということが全く分かりませんでしたが、徐々に感じられるようになり、感覚が理解できた時は嬉しかったです。

人の身体は不思議で面白いです。誘導の仕方で簡単に動いたり動かなかったり、正直だと感じました。上肢の介入で下肢が良くなるなど、治療を通して全身の繋がりを実感しました。

 

わたしは信頼される作業療法士になりたいと思っています。信頼されるというのは、対象者とコミュニケーションをとり関係を築くこと、些細な変化に気づくこと、対象者に合った作業療法を行うことなど色々ありますが、信頼されるというのは評価結果(根拠)や治療目的、治療後の変化を言語化し、対象者に分かりやすく伝えることが出来ることだとこの実習を通して思いました。実際にそういったコミュニケーションをとりながら治療介入したときの方が患者さんと通じあっているように感じることができました。また、患者さんの表情も緩み、笑顔も増えると感じました。

(※ 感想文より抜粋し、一部編集あり)

 

実習序盤は、養成校で受けている学習とのギャップを肌で感じて、思うように臨床に参加できなかった学生さんですが、実習後半になるにつれて、「わからないなりに、やってみよう」と治療に参加してくれる姿がみられるようになりました。一緒に治療している中で、患者さんの変化を感じとり、患者さんと一緒に共有できる場面もみられました。休みの日に、ハンドリングの勉強をしていると聞いたときは驚きましたが、「治療=難しい」で立ち止まらず、教科書に載っていないことでも、自分なりになにができるかと考えて行動できていることは大きな経験になっていたのではないかと指導者ながらに感じた所存です。

 

学生との出会いは、まさに一期一会だと思います。かつての自分も、実習でお世話になった患者様や指導者からいただいた言葉は今でも身に染みて覚えています。それだけ、リアルな臨床の現場を肌で感じることで得られる経験は大きく、自分自身とも向き合える貴重な機会でもあると思います。指導者として関わるようになった現在でも、学生一人一人を見極めつつ、どうすればより多くの経験を積んでもらえるかを大事にしながら一緒に臨床に向かうように心掛けております。

 

学生みなさんにお伝えしていることではありますが、また成長した姿で臨床の現場で再会できることを楽しみに、日々の臨床に励みたいと思っています。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

上伊那生協病院 回復期リハビリテーション課

作業療法士 小林 和宏

成長のチャンス

当院外来リハビリに通われているピアノの先生から、音楽教室のピアノ演奏発表会のパンフレットをいただきました。その中で、生徒さんたちに向けたメッセージがとても素敵で、感銘を受けたのでご紹介させていただきます。(ご本人の同意をいただいています。)

 

「成長のチャンス」

今年6月、私は驚くような体験をした。今でも、その出来事を思い出すと幸せな気持ちになる。

私は左半身に麻痺があり、3年前から上伊那生協病院にお世話になっている。この病院には、リハビリ界の世界的権威 大槻利夫先生が常任されており、若いセラピストの皆さんが常に切磋琢磨し、ハイレベルなリハビリを提供している。不調の時、私はこの施術に何度救われたことか!

初めて知る真のリハビリテーションの世界。驚くことに、そこには音楽との共通点がいくつもあった。

✿脱力の大切さ ✿集中して全身でトライ ✿繊細な動きのコントロール ✿良い練習をすること・・・etc.

私は、倒れて以来右手だけでレッスンを行なっているが、これまで困ったことがない。大槻先生に施術していただいた5月のある日、何気なくそんなお話をすると、先生が「左手の回復はないね。人は困らないと成長しない」とおっしゃった。「え?回復がない??」その強烈な言葉に一瞬戸惑ったが、すぐに腑に落ちた。

そうだ。私はセルヴァンスキー先生に師事した20年間、ずーっと困ってきた。だから成長できたんだ! ‘しばらく休んでいたピアノの練習を始めよう‘ そう決意すると、今度はロンドンに住む先生からメールが届いた。今の私にふさわしいテキストを教えてくれたのだ。それは、ハンガリーの作曲家バルトークのピアノ入門書だった。何というタイミング。

メールには、こんなメッセージが  —私たちは長い間一緒に学んできました。素晴らしい音楽の意味を理解しているあなたなら、これらの作品の美しさがきっとわかると確信しています—

6月、久しぶりにワクワクしながらテキストを注文し、YouTubeで演奏動画を観た。ところが、美しい作品どころか私には単調でつまらない音楽にしか聞こえてこない・・・

数日後テキストが届き、全音符・2分音符・4分音符が連なる曲をゆっくり弾いてみた。すると、5曲目を過ぎた時のこと。突然、もの凄い衝撃に襲われた。バルトークの音楽が私の魂を揺さぶったのだ!!一瞬にして光に包まれたような感覚。体がふわふわし、自然と笑みがこぼれる。そんな状態が1週間ほど続いた。体験したことのない感動だった。

長年に渡るセルヴァンスキー先生のご指導と、大槻先生の愛情ある言葉で、私は音楽の真髄に触れその深さを知った。2人の偉大な先生方に出逢えたこと、ご指導いただけたこと、感謝しかない。

これからも『困る=成長のチャンス』と捉え、一歩一歩、歩んでいきたい。

 

ボバース イントロダクトリーモジュール講習会

昨年に引き続き、10/2~3日の2日間で当院リハビリテーションスタッフ対象に院内ボバースイントロダクトリーモジュールコースⅠが開催され、受講させていただきました。

※イントロダクトリーモジュール講習会とは:近代のボバース概念の発展に伴い日本ボバース講習会講師会(Japan Bobath instructors Traininng Association)認定の公式講習会となります。

当院理学療法士課に在籍する大槻利夫先生からご指導いただきました。講習内容としては実際の患者様を通して、治療に向かうため身体の評価をしたり、色んな場面における治療展開を学びました。

今回対象となったスタッフは新人から若手が多く、沢山悩みながらも、スタッフ間で教え合いながらチームワークを発揮できた2日間になったかと思います。臨床経験が2、3年目の若手にとっては、日々の治療介入を振り返る機会になり、とても濃い経験となりました。

多くの患者様に喜んでいただける治療を提供できるよう、今回の講習会で学んだ事をこれからの臨床に活かしていきたいと思います。

作業療法士 唐澤 千春

第55回日本作業療法学会へ参加しました!!

2021年日本作業療法学会は「作業療法の分化と融合ー輝く未来に実践知のバトンをつなぎ・たくす」というテーマで9月10日11日の2日間のライブ配信と9月13日~10月17日の約1ヶ月間のオンデマンド配信で行われました。

当院からは2名がポスター発表を行いました。

作業療法士 原 香菜「当院における集団作業活動の集団特性のまとめ」の演題で当院回復期リハビリテーション病棟での集団活動の取り組みを発表しました。

作業療法士 小平 綾「地域における訪問支援チームの取り組み」の演題で地域における小児リハの取り組みを発表しました。

シンポジウムや発表の中には保育、学校、放課後等デイサービスなどにおける作業療法士の実践もおおくあり作業療法士の活躍できる場の広がり、保育や学校現場と医療のつながりが強化されていることを実感しました。またターミナル期やQOL(生活の質)の講義も日々の治療に役立つもので、今後その子らしく、その人らしく生きていく支援が出来るよう知識・技術を深めていきたいです。

作業療法士 原 香菜 小平 綾

ドライビングシュミレーターがリニューアルしました!

上伊那生協病院では、脳卒中の方に対する自動車運転支援を実施しています。その際に評価・治療で使用しているドライビングシュミレーターの環境がリニューアルしました!

車のシートは車種によって異なり、特に車体との接合部が凸凹しているものがほとんどで、構想から約2年・・・。ようやく加工しやすいシートと巡り合えました。それを大工をしているリハビリスタッフのご家族様がご協力してくださり、当院のドライビングシュミレーター仕様に加工していただきました!今までは普通の椅子で行っていましたが、今回実際の車のシートを使用し、患者様の個別性に合わせて座席の調整もできるようになり、より車の環境に近い形になりました。アクセル・ブレーキの位置も実際の高さに近い形で運転操作練習ができるようになりました。

それにより正確な評価・治療ができるのではないかと思います。今後もより良い環境でのリハビリの為、試行錯誤していきます。

リニューアルした環境の中で、今後も運転支援に力を入れていきます!

運転支援チーム 作業療法士 穂高

患者様からのお手紙

先日、当院の回復期リハ病棟を退院された方から素晴らしいお手紙をいただきました。御本人様・御家族様より、了承を得ましたので、紹介したいと思います。

上伊那生協病院の皆様へ

私は昨年の秋から、両足に違和感を感じ、日を重ねるごとに悪化し、冬になって両足とも自分の自由にならない状態で、立つことすらままならなくなって、自宅近くの病院に入院しました。その病院で、『広汎性脊柱管狭窄症』という診断を受け、生協病院のリハビリの話を聞きました。安全かつ効果が高いとの事の説明を受け、信じてやってみようと決心しました。絶望しかなかった私の心に明るい灯がともされたことは確かです。入院をして、リハビリを受けて驚かされたのです。

人の手のみで筋肉の活性化を進め、自然体のなかで再び筋肉がよみがえってくるのです。今までこんな療法が有ることすら知らなかったです。

~中分略~

入院する前は、「難病」と国から指定され、『治る見込みはない』とレッテルを貼られた私の足が、3ヵ月経過した頃より、上体が足の上でビシッと収まるようになりました。足がまるで歩くのを待っているかと思われるくらいの感が、体中を駆け巡っているのです。何とすごいリハビリでしょう!そこから2か月の間で歩けるまでに体を作り変えたすごさ!

~中分略~

この機会をくださった院長はじめ、スタッフの皆様に対しての感謝の思いも忘れてはおりません。

これからの人生は、この病院の皆様からいただいたものと思っております。

病院のますますの発展と皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

※原文の加筆・修正あり

失われた機能の回復は難しいと宣告され、わずかな希望をもって上伊那圏域外より入院リハビリを決心されたAさん。当初は、自身の想いと実際の障害とのギャップがなかなか埋まらず、Aさんもリハビリ担当者もお互い試行錯誤の日々が続きました。

その中で、お互いにやってきたリハビリ効果を確認出来始めたのが、入院から3ヵ月以降でした。足だけではまだお尻を上げることはできませんでしたが、徐々に、自分の足の位置を確かめ、そして、そこから外れないように体幹の位置を修正できるようになってきたときは、確かな手ごたえがあったことを覚えています。

車椅子生活をメインにしながらも、リハビリ内で歩行器歩行をチャレンジできるまでに回復されました。退院時には、「トイレまで歩行器で歩きたい」と明確な目標をもつことができ、介護保険分野のリハビリへ引き継ぐことができました。

Aさんには、こちらのブログには載せきれない程のリハビリ担当者、スタッフ一同に御礼と励ましのお言葉をいただきました。また、明日からの臨床に向けて、一層の精進をしていきたい所存です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

理学療法士 向山 椋太、下平 健、上原 美月

作業療法士 小林 和宏

2 / 6ページ

Powered by WordPress & Theme by Anders Norén