2月24日(水)、千葉県立保健医療大学の藤田佳男先生と、当院の出口先生を含む運転チームでオンラインを経由してミーティングを行わせていただきました。

主には、藤田先生が開発に関わったVFIT(Visual Field with Inhibitory Tasksの略)について、臨床で使用していくうえでの疑問などを、ディスカッションさせていただきました。

VFITは、脳損傷者の有効視野を簡便に測定するソフトウェアで、ある視覚課題を遂行中に、注視点の周りで情報が瞬間的に提示され、反応しなければならない検査です。紙面上の検査では評価できない“受動的注意(周囲の状況に気付く力)”を評価するため、運転適性との関連が多数報告されています。

当院では、平成30年9月に藤田先生をお招きして「認知機能と自動車運転」を講演していただいた際に、VFITを導入しており、今では、運転適性を判断するうえで、重要な評価ツールとして活躍しております。

ミーティングの中では、年齢別のカットオフ、当院で行っている認知症運転評価でのVFITの適応など、臨床的にVFITをどう展開させていくか、多岐にわたってディスカッションを行うことができました。藤田先生からも、最新の研究テーマや、過去に有用だった文献の紹介を受け、改めて「運転支援」の分野の奥深さに触れる機会となりました。

まだまだコロナ禍で、来年度以降も、全国的な研修開催自体がWeb開催になることが予想されますが、こういった機会に臨床的な疑問を著名な先生とディスカッションできたことは、当院にとっても有意義な時間でした。

また明日からの臨床に励んでいきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

上伊那生協病院

作業療法士 小林 和宏